日本グリーンハウスクリーニング協会代表の岡崎忠則です。
20世紀は業界にとって最悪な時代でした。洗剤(薬剤)・液剤が危険なものしか提供されていないため、そういうものしか研究開発されていなかったっため、業界で働く現場では、失明する者、火傷する者、さらには化学物質過敏症にかかる者と、劣悪な現場作業となっていました。手や腕、顔の皮膚へのダメージは「隠れ労災」と呼ばれているほど日常の出来事になっていました。
現場では、苛性ソーダ、塩酸、次亜塩素酸ナトリウムなど非常に劇性・刺激性の強い薬剤を使います。その薬剤が皮膚にかかる。揮発した液剤は鼻や口を通して体内にも入ってきます。
業界では「指紋が(溶けて)無くなって一人前」という言葉が使われるほどの作業環境です。
今日、事態はさらに深刻になっています。化学物質過敏症の人たちが増えているのです。それだけではありません。鼻炎、アトピー、ぜんそくなどのアレルギーも国民病と呼ばれるほどの増えているのです。何も考えずに業界で使われている薬剤は、依頼者の建物をシックハウスにしています。目に見える汚れはきれいにしても目に見えない汚れ-化学物質-で汚しているのです。そのことが大きな事件を引き起こしています。月刊ビルクリーニングで4か月にわたってとりあげられた「府中事件」です。ハウスクリーニングで使用された薬剤により、そこに住む女性が化学物質過敏症になった、という事件です。こういうことを起こす仕事に誇りを持つことができません。私たちは二度とこういうことを引き起こしてはなりません。
液剤(洗剤)は進化しています。
日本グリーンハウスクリーニング協会は進化した液剤を使ってハウスクリニング・ビルクリーニングを行なっています。
化学毒性を無害にする技術、これを私たちは"グリーンナイズ"と呼んでいます。当協会では、苛性ソーダ、塩酸次亜塩素酸ナトリウムをその特性を消さずにグリーンナイズするノウハウを確立しています。
"グリーンナイズ"技術を持たないままにハウスクリーニング、ビルクリーニング、エアコンクリーニングなどをすればどうなるのでしょうか。使用した液剤が残留した室内となります。残留しているかどうかは「臭い」で判断できます。クレームの1は「臭い」です。プロが使う使用液剤は一般の家庭用洗剤と異なり、非常に毒性や刺激性が高く、化学薬品ともいえるものです。毒性・刺激性と汚れを落とすパワーは比例します。強力であればあるほど汚れが落ちます。しかし、それに比例してクリーニング後に液剤の化学物質成分が残ってしまうのです。臭いが発生するのは当然な現象です。
化学物質が充満した家、建物、学校を「シックハウス」「シックビルディング」「シックスクール」といいます。化学物質過敏症、アレルギーの人たちが増えている現代ではこれは大きな問題です。
21世紀は、化学物質が人体の健康に大きな健康被害となって顕在化してくる時代です。それに対応した液剤技術を持ち、誇りを持って仕事をしたいものです。
平成22年10月9日
代表 岡崎 忠則
代表 岡崎 忠則